製版データの保管について(1) フォルダとファイルの構成

今回は弊社のDTPデータサーバのフォルダ構成を解説します。

ここ2-3年で電子媒体化やデータ資産の保管などを目的とした製版データの引き上げ要請が増えております。併せて、どういうファイルがどこにあるのかの問い合わせも絶賛増加中です。DTPに明るくない担当者がデータを見る機会が増えたということでしょうか。

こういう話はどこの会社さんも表に出さないのと、セキュリティ的な意味の有り無しで言えば無し無しではありますが、ダミーを例に、ということでヒトツ。

 ▼流用が多い雑誌に合わせたフォルダ構成

弊社では案件ごとの担当者を設けずグループ単位で作業する都合上、DTPデータをファイルサーバで一括管理し、そちらのデータをネットワーク経由で直接開いて作業しています。なので、「誰でも見たら分かる」「なるべく見たら分かる」的な方針でフォルダを構成しています。

受注番号ベースでのフォルダ管理、業務系システムに紐付けされたファイルサーバではないので、不要な整理や圧縮して倉庫行き、なんての自動化はしづらいというデメリットはあります。これも雑誌を多く扱っており、前号流用、前々号流用、なんて意味ベースでの指示を簡単にする都合ですな。

 以下はダミーのフォルダを使った解説です。

取引先一覧

 ▼仕事ごとのフォルダ構成

こちらは案件ごとのフォルダ構成です。下版、刷了後に整理することも多く、進行中はとりあえず…なフォルダ名だったりすることも多々あります。受注番号ベースでのシステム管理では無い分、人的コストが嵩む管理ですね。検索コストを下げるために保存コストが上がっているというか。

 中身説明

「先方」:入稿データはさらに日付のフォルダで小分けされてます。「0526」「0527」「0529」フォルダが並ぶ感じですね。
データ一揃えがまとめて入稿することは少なく、また再校、下版などのタイミングで同ページ、同ブロックのデータが再入稿されるので、日付単位で小分けにすることで混ざる可能性を下げてます

「面付」:面付けソフトの設計ファイル、色管理用カラーバーのPDF/AIファイルなどが入ってます。CTPだと印刷目的で8面付け、DTPだと校正目的で4面付けと別々の作りであることも多いです。進行上、DTPとCTPが同時期に校正と刷版を出力する可能性があり、同じ設計ファイルを使うと都合が悪く、校正で出力したデータをそのまま使うことが(雑誌では)ほとんど無いという理由でもあります。
これは使用している面付けソフトが実ファイルを持たない、ファイルへのリンクだけ使う作りのため可能なやり方です。えーと、ファイルの実体はヒトツで、CTPとDTPそれぞれそれを参照している…という感じですか。

「PDF(EPSであることも)」:弊社で使っている面付けソフトは複数ページのPDFも食えますが、グループ単位での作業、頻繁な差し替え、修正という理由から、1ページ=1ファイルで運用しています。
このへんは、面付データの差し替えで事故った方には分かっていただけると思います。ハハハ

「(仕事)_P000-000」:最近はInDesignばかりなので、「Links」「Fonts」「レイアウトデータ.indd」がほとんどですね。レイアウトファイルは人力バージョン管理をしており、修正が入ったらファイルを「古い」とか「未アウトライン」とかのフォルダにコピーして、ファイルに枝番付けて作業、なんて進行です。一応、裏で動いてるサーバのバックアップはバージョン管理してますが、そっちは保険ですね。
基本的な方針として、必要なファイルしか見えないようにして作業ミスを無くす!としてます

「受注番号」:名前、意味で探す目的でフォルダ構成されてるので、保険ですね。ただ、受注時の件名と入稿時のタイトルが違う場合には効果を発揮というか。ダメなら版元と作業時期でフィルタかけて延々探すしかないんですが、まぁそれも有限なのでなんとか。

▼在版データの保存メディア

下版、刷了後のデータはさっさと倉庫行き、在版データを貯めてるHDDに保管されます。このへんは在版データ用ファイルサーバを作ったりファイル検索システム使ったり色々やってますが、意味的にはHDDに貯めてるのと同じですね。

10年以上前は殻付き両面DVD-RW、その後DVD-RW600連チェンジャーやAITに手を出して失敗、最終的にHDDとMacの使えるファイルサーバの組み合わせになりました。ただまぁ、フィルムとくらべれば場所は取りませんが、仕事で使うかも知れないから確実に残す、なんて目的があるので、定期的なデータの移し替え、整理、OSやアプリケーションのバージョンアップへの対応やネットワークやPCの強化等々で、結構なコストはかかります。ヘタすると、刷り物をスキャンして使い回す方が良い気がします。このへんが、出版社がデータを持たず印刷会社などの外部へ管理させる理由ではありますね。

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