いま話題のあれこれ(18) OSX MavericksとWindows8.1

「Appleが無料OS出したらしいな、うちのXPもそれに切り替えよう」

今回は、OS X v10.9 MavericksとWindows8.1について解説します。WindowsでのDTPについても最後で触れてます。

■OSXのおさらい

OSXの歴史は長く、古くは1980年代半ば、NeXTSTePから(ブツッ  PowerMacG4いわゆるポリタンクモデルの銀色あたりからOSXが意識されはじめました。普及という意味では、PowerMacG5からスタートと言っていいでしょう。

OS9環境の継承や切り捨て、CPUの変更など、現在のOSX10.9へ至るまでに以下の表です。

Tiger

10.4 Tiger (2005.04)

内部的な意味で新たに作り直し、OSとして独り立ちしたバージョン。

 

現在のIntel CPU対応版が出たのも10.4から。

10.5 Leopard (2007.10)

10.4からさらにOSとしての古い部分を切り捨てて、またBootcampやTime Machineの導入など、現在のOSXの基本とも言えるバージョン。

このバージョンで、認定団体から正式にUNIXとして認められました(※ここで「世界遺産」のテーマソングが流れる)

10.6 Snow Leopard (2009.08)

10.5の強化、安定版と言えるバージョンで、まだ残っていた古い処理を新たに作り直している。

以後、OSのアップグレードや様々なアプリケーションのスタートラインが、Snow Leopardの最終バージョン10.6.8となりました。

10.7 Lion (2011.07)

iPhone方面に梶を切った最初のバージョン。デスクトップからモバイルへ、そしてマシンへの紐付けから個人への紐付けへ進んでいきます。なのでセキュリティも強化、インストーラも別口で用意されていたりしてメンドーイ

わりと影が薄いのは、Mountain LiongがLionの安定版であるあたりから察してあげてください。

10.8 Mountain Lion (2012.07)

iOSのアプリ多数導入され、SNSやクラウドへの対応強化が行われたバージョン。完全にMBA、MBPの使用が前提ですネ!

10.9 Mavericks (2013.10)

10.8の機能追加版。あと名前が動物名から地名に変わりました。背景はサーフィンで有名な地名ってことで使われてるような。

機能が増えたし無料だしインストールすれば良いんじゃないか派と、機能増えたけど特に困ってないし様子見じゃね?派が10月末現在の世間様の模様。

10.4で助走、10.5を境に10.6で大きくジャンプし…たら、これまでやってきた分野とは全然違うiPhoneの方向へ身体をよじり、なんとか落ち着いたのが10.8、さらにチューニングを行った10.9 Mavericksといった感じですかね。

▼アップグレードしますん?

前提として、古いバージョンからアップグレードするより新規でインストールするほうが安全、ってのは当たり前ということでお願いします。

OSのアップグレードであるあるネタとして「周辺機器が対応してない!」があります。ドライバが云々とか、公式で「対応中です」のまま続報がないとか。Mountain LionからMavericksへは内部処理の作り替えがあまり無いので、そのうち対応するハズです。たぶん。メイビー。

アプリケーションについては…アップルは黙っていろいろ修正するので、ユーザからの障害報告を受けて開発者側で頑張ってる時期ではないでしょうか今は。海外のサイトですが、アプリの互換性の報告はこちら roaringapps.com/apps

みんなだいすきAdobe関連ではインストール時のエラー、Adobe After Effects CCはパッチが配布、IllustratorCS6はプラグイン周りでトラブルなど。AdobeCCやCS6は完全対応をうたっていますし、パッチは必ず出ます、出るはずです。古いのは知りません。ちなみに動くかどうかで言えばCS3は動きました。

フォント関連では、管理ツールに関してモリサワは対応済み、フォントワークスは開発中FontExplorer X Proは対応済み、Suitcase Fusion5は開発中です。どちらかというと、フォントフォルダの構成がリセットされるので、表示用フォントを弄ってたりするとハマるような気が。

総評として、「仕事用のMacなら焦るな、個人用なら好きにしろ」といった感じです。
注意点として、気づくと「Mavericksにアップグレードしようぜ!」とMac App Storeから催促が出てくることでしょうか。うっかり押しかねないのが超コワス

■Windows8のおさらい

Windowsの歴史は長く、古くは1980年代半ば、MS-DOS系の(ブツッ  1995年に発売されたWindows95、98年にWindows98、その翌年の98SE(Second Edition)あたりで職場への導入が進み、世間一般で知られるいわゆるWindowsとなりました。

Windowsの初期にはMS-DOS派生のWindows(1/2/3.1/95/98/Me)と、サーバ用途派生のWindows(NT/2000/Vista/7/8)の2種類が混在していましたが、現在では後者だけ生き残っています。

長いのでスルーしちゃっても良いです以下の表は。

Win95 win98

Windows95/98/98SE

WindowsとGUI利用OSの普及を決定づけたバージョン。Win8までGUIはほとんど変わらないままですし。

AppleではSystem7やOS8、ジョブズ復帰でマイクロソフトに支援を受けていたあたり。

WinNT

Windows NT (1993)

サーバ機向けに開発していたOSにWindowsのGUIをかぶせたもの。ハードウェアの能力がおっつかなかったため、バージョンアップではひたすら処理軽減を目指した。NT4.0が最終版。

以後、WindowsサーバはWindows 2000 Server、2003 Server、2008 Server、2012 Serverと続いていきます。

ちなみにOS Xのサーバは通常のOSXにサーバ向けプログラムを追加しただけで、通常のOSXと大差ありません。というか、OS X自体がUNIX、サーバで使われるOSを基本にしてますし。

win2000

Windows 2000 (2000)

NTの業務ユーザ向けバージョン。自動インストーラやネットワーク利用のユーザ管理などなど。

企業へ大量導入された時期に発売されていた流れで、未だに動いている可能性も無くはないというか、生産機器の制御などにはこれで十分だったり。

WindowsME

Windows Me (2000)

MS-DOS系Windowsの最終形態。DOS時代の互換性や処理を多く残していたため、安定性については(ある程度のお歳の皆様には)ご存じの通り。

悪い子じゃないんです、その…真打ち(XP)が用意出来てないから、親方が場つなぎでもいいから色々(マルチメディアとか)やれって言うから…

winXP

Windows XP (2001)

NT系Windows初のコンシューマ向けバージョン。2008年まで販売されていた超ロングセラーです。職場のPCだと未だにコレってのは全然おかしくないです。セキュリティさえ問題なきゃねー実際。

Home/Professional/MediaCenter/TabletPCなど、機能によって派生モデルが展開されてました。

WinVista

Windows Vista (2007)

WindowsXPを元にしつつも、表示をリッチに、入力支援も多数取りそろえセキュリティも超強化された次世代OS…のはずが、ハードウェアに要求するスペックが高くて「遅い」「重い」イメージが付いた可哀想なバージョン。

企業に導入されるような当時の(安物)ノートパソコンには荷が重すぎました。最初に悪いイメージが付くと、撤回するのってホント大変。

Win7

Windows 7 (2009)

Vistaの後継バージョンで、改修モデルと言えるような。Vistaもわ、悪い子じゃないのよ?

Microsoftが進めていたタブレットPC(ペン使ったりするタイプ)を体現したモデルでしたが、iPadがタブレットの概念をかっ攫って書き替えたんで、普通にXPの後継として扱われてます。

Win8

Windows 8 (2012)  Windows8.1(2013)

あからさまにiOSやAndroidを意識したバージョン。これまでのGUIが変更されフラットなデザインに変更されました。なにより「スタート」ボタンが消えるなんて十数年ぶりです!

あまりにタブレット、タッチ入力を意識しすぎて、その手の入力の無いPCではホント使い勝手が良くないったらまーホントに困った感じです。いやタッチ入力あってもジェスチャしないだろそんなって入力だったりしてそれはそれで不評。

「普通のノートPCにWindows8をインストールすればタッチ入力できるようになる」って笑い話、どれくらい現実にあったんでしょうかね。

業務向けPCで大成したWindowsなだけに、「サポートしますよ」期間は相当長いです。アップルはさっさとサポートを打ち切るので、製版印刷業界ではデータ保存が常に悩みの種ですね。

▼そんで、Windows8.1って?

WindowsはNT以降、開発バージョンをNT*.*で通しており、Windows7はNT6.1、Windows8はNT6.2、そしてWindows8.1はNT6.3です。なので、ホントは別OS、開発時はWindowsBlueって別の名前でした。

つまりOSX Mavericksのように、新しいOSが無料! いやまぁ古いOSからのアップグレードなら有料ですけど。

8.1って響きからこれまでのWindowsにあったService Pack、いわゆるSP1とかなんとかっぽいんですが、Microsoft的には別枠として勘定してるってことですね。外見で言えばUIの修正(「スタート」の復帰!ただしこれまでのスタートボタンと挙動が違う)、内部的にもいろいろ弄ってる模様。

ただまぁ、内部的なものがどうあれアップデートやサポート期間などはWindows8と同様なので、ユーザにとってはこれまでのSPと同じように見えるんじゃないでしょうか…アップデートがWindowsストアからのDLが必須なのを除いてですが。

こちらのアップデートについても様子見なのは確かで、周辺機器のドライバやアプリケーションの対応が落ち着くまで待つか、アップグレードしないのも手です。Win8を買ったけどそんなに使ってないのならさっさとやっちゃいましょう。

■Windows de DTP

Adobe系アプリケーションでのDTPが主流どころかほぼ一色、Quarkとか懐かしいですね!って時代です。こうなるとOSよりもアプリケーション依存でしてOSXじゃなくても良いんじゃね?って疑問はたしかにその通り。

テキストもデジカメ画像もレイアウトファイルもメールやらネットのアップローダ経由でやりとりするのも普通ですし。

実際、この記事書いてる人間はCS3あたりからWindowsで作業しっぱなしです。AdobeのアプリとOpenTypeフォントを使って、WindowsでもMacでも読める形式でDVD焼いたり、ネット入稿すれば全然万事問題無くOK。

逆に、複数人でNASやファイルサーバ、ネット経由でデータが行ったり来たりしてると、いろいろトラブルが生まれる可能性があるような。制作、製版でWindowsへ転換するなら、まとめてゴソっとやらないとトラブルの種が埋まったままだと思います。

▼なんとなく面倒そうなイメージのWindowsの何か

  • Macで使ってきたPostscript系欧文フォントは流用できないーよーねー。
    • ご使用のpsフォントのインストーラとかOSX対応してるんですかねそういや。
  • ファイルに拡張子がなくて何のファイルか分からないし、記号でバージョン管理(***で三校とか)してるとそもそもファイルが見えませんが。
    • ¥/:,;?*”<>|はファイル名に使えないのが定説です。アスタリスク(*)でバージョン管理してるファイルはよく見かけますネ。
    • 電子書籍制作のため、また版権元でのデータ管理のためにレイアウトや製版データが行き来する時代です。どこで誰がどんな環境で開くか分かりませんし、問題無いファイル名のルールで運用するほうが良いんじゃないでしょうか実際。
  • DVDやCDを引っ張り出しても読めないことが無くもない。
    • 大抵はドライブの相性のような気がしないでもないです。アイコンはすっ飛んでるでしょうけども、Windowsは拡張子で判断しますので特に問題はありません多分。
  • セキュリティ警告が五月蠅いしアンチウィルス色々いれないといかんのでしょ実際。
    • Microsoft謹製の無料アンチウィルスソフトやOSのファイアウォールがありますし、いちいち聞かれるのはOSXも同じような。
    • OSXでもそうですが、遊び用と仕事用の環境は分けたほうが良いに決まってますyo
  • OSXで使ってた外付けHDDが読めないっす。
    • OSXとWindowsどちらでも読める形式でフォーマットしたHDDにいったん移すとか、LANやインターネット越しのファイルサーバ(NASとかDropboxとか)に送ったり。
    • ビデオテープやCDをどうすんねん、みたいなイメージですね。使わないならそのまま放置でも良いのかもしれません。
  • 操作感とかショートカットとか全然違うじゃん!
    • Adobeのアプリケーションで言えば、コマンドキーの変わりにコントロールキー使うぐらいの違いです。
    • OSの違いって、そりゃ他所の土地に引っ越せば作法も違うでしょって話でして。OSXを使いこなしている人がほとんど居ないのと同じように、Windowsを使いこなしてる人もほとんど居ないので安心してください。
  • どれ買えばいいんだよ、いっぱい有りすぎるだろ。
    • 国産メーカー製品は高いですがサポートは良いです。海外メーカーは安いですがサポートはクソです。つまり海外メーカーのPCを2台買って片方を予備に。
    • 今だと、本体が10万程度のPCを買っておけば3-4年は持つんじゃないでしょうか。予備はもっと安いのでも良いんですが。
    • SSDでメモリを16GBぐらい積んどきましょう。複数台買うときは揃えるよりバラしたほうがまとめて全滅する可能性が低くなりますが管理の手間は増えますな。
  • BootCampってあるじゃんよ
    • MacMiniやMacbookProでWindows起動って手もありますが、新しくWindowsを買う方が安全です。いやほんとに。

▼選びたくなるような点

  • 安い
  • 故障しても交換パーツの調達は早い
  • 多少なりともWindowsを分かる人のほうが多い
  • DTP以外のソフトは多い

▼意外と気づかない点

  • ウェブや電子書籍関連のアプリが多い
  • DTPでもハイエンドな用途じゃなければWin7以降でカラーマネジメント対応
  • 実はOSXもファイルサーバ接続にWindows的な接続方法を優先するようになった
  • 海外への外注で都合良いこと多い

でもアレですよ、人が何かを嫌うのに大した理由なんて要らないというか。

あとWindows方面に走ると、効率と値段を切り詰めすぎて自滅するトリガーが発生しがちな気もします。Macだと選択肢もナニもAppleしかなく基準もそれ1本ですが、Windowsだと選択肢がたくさん増えて、際限なく追求できるというか…

■三共グラフィックの取り組み

弊社ではユーザのニーズに応えるべく、最新のOS、アプリケーションを積極的に導入しております。最新アプリケーションについてのご質問、機器更新や新規導入のご相談など、お気軽にお声かけ下さい

カテゴリー: 気になるニュース, 用語解説